Twitterのログを集めた個人的なメモです。
トポロジーでは頂点が離散的な図形から入りますが、微分形式では連続した場(多様体)から入るので、ホモロジーとコホモロジーが双対だと言っても少し間が空いているような印象を持っていました。
タイムラインを眺めていて「連続と離散」を意識すると良いのかもしれないと思い始めました。
最近この話題を意識し始めたのはtsujimotterさんの記事がきっかけです。
書きました!「フーリエ級数の定数項」がS^1のド・ラームコホモロジーに関係するよというお話。
— tsujimotter (@tsujimotter) 2018年4月22日
S^1のド・ラームコホモロジーとフーリエ級数の定数項 - tsujimotterのノートブックhttps://t.co/AoG6ihlTQ9
書きました!君も「積分定数」が好きになるかも / 積分定数とは何だったのか - tsujimotterのノートブック https://t.co/DR20NwW99i
— tsujimotter (@tsujimotter) 2018年4月23日
2番目の記事には気になることが書いてあります。テンソル積で離散を連続にしているようです。
$\mathbb{R}\backslash {0}$ は2つの連結な空間があり、対応して0次ホモロジー群は
H_0(\mathbb{R}\backslash {0}, \mathbb{Z}) \simeq \mathbb{Z}^2となります。これは $\mathbb{Z}$ 係数なので、テンソル積によって $\mathbb{R}$ 係数にするとH_0(\mathbb{R}\backslash {0}, \mathbb{R}) \simeq H_0(\mathbb{R}\backslash {0}, \mathbb{Z}) \otimes_{\mathbb{Z}} \mathbb{R} \simeq \mathbb{R}^2が得られます。
ちょうどそんな時、ルシアンさんのコホモロジーの記事が公開されました。
ブログ更新しました!
— ルシアン (@Lucien0308) 2018年4月28日
今回は、「コホモロジー」の幾何的な意味を考えます^ ^
小話Vol.4:「コホモロジー」の意味を考える① - 新米数学博士の数学談話室https://t.co/bzNRYED97D
さっきのルシアンさんの記事ですが、なるほどと思ったのはコチェインの境界作用素は、0次コチェイン(頂点->R)から1次コチェイン(辺->R)を作る「微分」みたいな作用素になってるのですね。ホモロジーの双対になっている感じがよくわかった気がします(境界作用素の方向が逆になっている)
— tsujimotter (@tsujimotter) 2018年4月28日
私が知っているのはド・ラームコホモロジーで微分形式による連続場を扱うものだったので、離散的な図形で説明されているのは新鮮でした。対応を考えると、頂点を無限小まで近付ければ連続場になるのかと想像しました。
きーねくさんがそれに近いことを発言されました。
イメージ的にはド・ラームコホモロジーは「無限に小さい部品でできた単体複体」のコホモロジーだと思うとよいと思う.
— きーねく@コミケ一般参加 (@Keyneqq) 2018年4月30日
dx は無限小1-単体,dxdyは無限小2-単体,みたいなもの
これは渡りに船かと思いました。
連続と離散みたいなことを想像していましたが、裏付けもなく表現としてどうかと思っていた所でした…
— 七誌 (@7shi) 2018年4月30日
ところで微分形式による鮮やかな結果はストークスの定理の一般化です。
そっかそっか。1-単体(線分)の境界は端点2つ(これが0-単体)で、その点の関数(0-形式)の値と線積分(線分上の1-形式の積分)が一致するから、ストークスの定理が微分積分学の基本定理になるのか。
— tsujimotter (@tsujimotter) 2018年4月29日
GW最後の日曜数学です。
— tsujimotter (@tsujimotter) 2018年5月6日
ストークスの定理 - tsujimotterのノートブックhttps://t.co/hnTLsqHDXz
便乗して、ストークスの定理の脳内イメージをアニメーションにしてみました。 pic.twitter.com/L4RK9WNuC9
— 七誌 (@7shi) 2018年5月8日
ストークスの定理には離散版もあるそうです。こういう数学は知らなかったので驚きました。
https://twitter.com/integers_blog/status/994073057475153920
連続と離散を意識すると世界が広がりそうだなと思いました。(小学生並みの感想)