「教えてAI 一発検索」という複数の AI に同時に質問できるサービスを利用して、スピノルの質問をしてみました。
目次
質問
講評
LLM | 評価 | 講評 |
---|---|---|
GPT-3.5 Turbo | × | 計算がおかしい |
GPT-4o | ◎ | 連立方程式で計算 |
Gemini 1.0 Pro | × | 計算がおかしい |
Gemini 1.5 Pro | ◎ | トレースで計算 |
Gemini 1.5 Flash | △ | スピングルと誤記、計算は正しいが、$\vec a$ の求め方が欲しい |
Claude 3 Haiku | × | 計算がおかしい |
Claude 3 Sonnet | ○ | 計算は正しいが、$\vec r$ の求め方が欲しい |
Claude 3 Opus | ○ | 計算は正しいが、$\langle \sigma_i \rangle$ の求め方が欲しい |
GPT-3.5 Turbo, Gemini 1.0 Pro, Claude 3 Haiku に数学を期待しない方が良さそうです。
足りないことは追加で質問して探れば良いので、「求め方が欲しい」というのは、実用上、それほど問題ではないでしょう。
GPT-3.5 Turbo
スピノルとして
\begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix}
を考えると、その自己外積は以下のように表される。
\begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix} \begin{pmatrix} a & b \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix} \begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix}^T = \begin{pmatrix} a \\ b \end{pmatrix} \begin{pmatrix} a & b \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} a^2 & ab \\ ab & b^2 \end{pmatrix}
これをパウリ行列の線形結合として表現すると、
\begin{pmatrix} a^2 & ab \\ ab & b^2 \end{pmatrix} = a^2 \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix} + ab \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix} + b^2 \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & -1 \end{pmatrix} = a^2 I + ab \sigma_x + b^2 \sigma_z
a^2 I + ab \sigma_x + b^2 \sigma_z
で表される。
GPT-4o
スピノルの自己外積からパウリ行列の線形結合を求めるためには、具体的なスピノル $\psi$
を用いて計算を進めます。スピノル $\psi$
は通常、次のように2成分の複素数ベクトルとして表されます:
\psi = \begin{pmatrix} \psi_1 \\ \psi_2 \end{pmatrix}
スピノルの自己外積(アウトプロダクト)$\psi \psi^\dagger$
は次のような2x2の行列になります:
\psi \psi^\dagger = \begin{pmatrix} \psi_1 \\ \psi_2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \psi_1^* & \psi_2^* \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} |\psi_1|^2 & \psi_1 \psi_2^* \\ \psi_2 \psi_1^* & |\psi_2|^2 \end{pmatrix}
ここで、自己外積の行列が次の形に線形結合で表すことを試みます:
\psi \psi^\dagger = c_0 I + \sum_{i=1}^3 c_i \sigma_i
ここで $I$
は2x2の単位行列、$\sigma_i$
は(i=1,2,3の)パウリ行列です。パウリ行列は以下の通りです:
\sigma_1 = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_2 = \begin{pmatrix} 0 & -i \\ i & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_3 = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}
単位行列 $I$
は以下の通りです:
I = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}
それでは、与えられた自己外積行列を成分ごとに比較して、対応する係数 $c_0$
、$c_1$
、$c_2$
、$c_3$
を求めましょう。
\psi \psi^\dagger = \begin{pmatrix} |\psi_1|^2 & \psi_1 \psi_2^* \\ \psi_2 \psi_1^* & |\psi_2|^2 \end{pmatrix}
に対し、パウリ行列の線形結合を以下のように書くことができます:
c_0 I + c_1 \sigma_1 + c_2 \sigma_2 + c_3 \sigma_3 = c_0 \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix} + c_1 \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix} + c_2 \begin{pmatrix} 0 & -i \\ i & 0 \end{pmatrix} + c_3 \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}
比較するため、上記の右辺を展開し、与えられた行列と一致させます。
左上成分:
c_0 + c_3 = |\psi_1|^2
右上成分:
c_1 - i c_2 = \psi_1 \psi_2^*
左下成分:
c_1 + i c_2 = \psi_2 \psi_1^*
右下成分:
c_0 - c_3 = |\psi_2|^2
これらの方程式を解くことで係数を求めます:
$c_0 = \frac{|\psi_1|^2 + |\psi_2|^2}{2}$
$c_3 = \frac{|\psi_1|^2 - |\psi_2|^2}{2}$
$c_1 = \text{Re}(\psi_1 \psi_2^*)$
$c_2 = \text{Im}(\psi_1 \psi_2^*)$
したがって、得られた線形結合をまとめると:
\psi \psi^\dagger = \frac{|\psi_1|^2 + |\psi_2|^2}{2} I + \text{Re}(\psi_1 \psi_2^*) \sigma_1 + \text{Im}(\psi_1 \psi_2^*) \sigma_2 + \frac{|\psi_1|^2 - |\psi_2|^2}{2} \sigma_3
となります。これが求める自己外積をパウリ行列の線形結合として表現した形です。
Gemini 1.0 Pro
2つのスピノル $\psi$
と $\phi$
の自己外積は次のように定義されます。
\psi \otimes \psi = (\psi_1 \psi_2, \psi_3 \psi_4, \psi_5 \psi_6, \psi_7 \psi_8)^T
ここで、$\psi = (\psi_1, \psi_2, \psi_3, \psi_4, \psi_5, \psi_6, \psi_7, \psi_8)^T$
です。
ステップ 2: パウリ行列を定義する
3つのパウリ行列は次のように定義されています。
\sigma_x = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_y = \begin{pmatrix} 0 & -i \\ i & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_z = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & -1\end{pmatrix}
ステップ 3: パウリ行列の線形結合を構築する
自己外積はパウリ行列の線形結合として表すことができます。
\psi \otimes \psi = a \sigma_x + b \sigma_y + c \sigma_z
ここで、$a$
, $b$
, $c$
は実係数です。
ステップ 4: 係数を決定する
$a$
, $b$
, $c$
を決定するには、両辺の成分を比較します。例えば、最初の成分を比較すると次のようになります。
\psi_1 \psi_2 = a
したがって、$a = \psi_1 \psi_2$
です。同様に、他の係数を求めることができます。
最終的な結果
したがって、スピノルの自己外積からパウリ行列の線形結合は次のようになります。
\psi \otimes \psi = (\psi_1 \psi_2) \sigma_x + (\psi_3 \psi_4) \sigma_y + (\psi_5 \psi_6 + \psi_7 \psi_8) \sigma_z
Gemini 1.5 Pro
スピノル $\psi = \begin{pmatrix} \psi_1 \\ \psi_2 \end{pmatrix}$
の自己外積は、以下のように計算できます。
\psi \otimes \psi^\dagger = \begin{pmatrix} \psi_1 \\ \psi_2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \psi_1^* & \psi_2^* \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} |\psi_1|^2 & \psi_1 \psi_2^* \\ \psi_2 \psi_1^* & |\psi_2|^2 \end{pmatrix}
これをパウリ行列 $\sigma_0 = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}, \sigma_1 = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}, \sigma_2 = \begin{pmatrix} 0 & -i \\ i & 0 \end{pmatrix}, \sigma_3 = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & -1 \end{pmatrix}$
の線形結合で表すことを考えます。
まず、自己外積のトレースをとると、
\text{Tr}(\psi \otimes \psi^\dagger) = |\psi_1|^2 + |\psi_2|^2 = \psi^\dagger \psi
となります。これは、パウリ行列の性質 $\text{Tr}(\sigma_0) = 2, \text{Tr}(\sigma_i) = 0 (i=1,2,3)$
から、線形結合の係数に $\psi^\dagger \psi$
が現れることを示唆しています。
次に、各パウリ行列との積のトレースを計算すると、
\begin{aligned} \text{Tr}((\psi \otimes \psi^\dagger)\sigma_1) &= \psi_1 \psi_2^* + \psi_2 \psi_1^* = 2 \text{Re}(\psi_1 \psi_2^*) \\ \text{Tr}((\psi \otimes \psi^\dagger)\sigma_2) &= -i(\psi_1 \psi_2^* - \psi_2 \psi_1^*) = 2 \text{Im}(\psi_1 \psi_2^*) \\ \text{Tr}((\psi \otimes \psi^\dagger)\sigma_3) &= |\psi_1|^2 - |\psi_2|^2 \end{aligned}
となります。これらの式とパウリ行列のトレースの性質から、スピノルの自己外積はパウリ行列を用いて以下のように表すことができます。
\psi \otimes \psi^\dagger = \frac{1}{2} (\psi^\dagger \psi \sigma_0 + \text{Re}(\psi_1 \psi_2^*)\sigma_1 + \text{Im}(\psi_1 \psi_2^*)\sigma_2 + (|\psi_1|^2 - |\psi_2|^2)\sigma_3)
これは、スピノルの自己外積が、スピノルのノルムと位相の情報を含むパウリ行列の線形結合として表現できることを示しています。
Gemini 1.5 Flash
スピノルの自己外積からパウリ行列の線形結合を求める方法を説明します。
1. スピングル
2成分スピノルは、次のように表されます。
\chi = \begin{pmatrix} \chi_1 \\ \chi_2 \end{pmatrix}
ここで、$\chi_1$
と $\chi_2$
は複素数です。
2. 自己外積
\chi \chi^\dagger = \begin{pmatrix} \chi_1 \\ \chi_2 \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \chi_1^* & \chi_2^* \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} |\chi_1|^2 & \chi_1 \chi_2^* \\ \chi_2 \chi_1^* & |\chi_2|^2 \end{pmatrix}
ここで、$\dagger$
はエルミート共役を表します。
3. パウリ行列
パウリ行列は、次の3つの行列です。
\sigma_1 = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_2 = \begin{pmatrix} 0 & -i \\ i & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_3 = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & -1 \end{pmatrix}
4. パウリ行列の線形結合
スピノルの自己外積は、パウリ行列と単位行列の線形結合で表すことができます。
\chi \chi^\dagger = \frac{1}{2} (\mathbb{I} + \vec{a} \cdot \vec{\sigma})
ここで、$\mathbb{I}$
は単位行列、$\vec{a}$
は3次元ベクトルです。
5. 線形結合の係数
ベクトル $\vec{a}$
の成分は、次のように計算できます。
a_x = \chi_1 \chi_2^* + \chi_2 \chi_1^*
a_y = -i (\chi_1 \chi_2^* - \chi_2 \chi_1^*)
a_z = |\chi_1|^2 - |\chi_2|^2
6. 例
例えば、スピノルが次のように与えられた場合。
\chi = \begin{pmatrix} 1 \\ i \end{pmatrix}
自己外積は次のようになります。
\chi \chi^\dagger = \begin{pmatrix} 1 & -i \\ i & 1 \end{pmatrix}
この自己外積は、パウリ行列の線形結合で次のように表すことができます。
\chi \chi^\dagger = \frac{1}{2} (\mathbb{I} + \sigma_1)
まとめ
スピノルの自己外積は、パウリ行列の線形結合で表すことができます。この線形結合の係数は、スピノルの成分から計算できます。
Claude 3 Haiku
スピノルの自己外積からパウリ行列の線形結合を求めるには以下の手順を踏みます。
ψ ⊗ ψ = (ψ_1, ψ_2) ⊗ (ψ_1, ψ_2) = (ψ_1 ψ_1, ψ_1 ψ_2, ψ_2 ψ_1, ψ_2 ψ_2)
- パウリ行列の定義を用いる。 パウリ行列は以下のように定義されます。
σ_0 = (1 0, 0 1)
σ_1 = (0 1, 1 0)
σ_2 = (0 -i, i 0)
σ_3 = (1 0, 0 -1)
ψ_1 ψ_1 = 1/2 (σ_0 + σ_3)
ψ_1 ψ_2 = 1/2 (σ_1 + i σ_2)
ψ_2 ψ_1 = 1/2 (σ_1 - i σ_2)
ψ_2 ψ_2 = 1/2 (σ_0 - σ_3)
この結果から、スピノルの自己外積はパウリ行列の線形結合で表されることがわかります。
Claude 3 Sonnet
スピノルの自己外積から、パウリ行列の線形結合を求めるには以下の手順が必要です。
スピノルの定義を理解する
スピノル積を定義する
-
- スピノルの自己外積は、スピノルとその複素共役のテンソル積で表されます。
- 具体的には、スピノル
$\psi = \begin{pmatrix} \alpha \\ \beta \end{pmatrix}$
とすると、その自己外積は
$\psi \otimes \psi^* = \begin{pmatrix} \alpha \\ \beta \end{pmatrix} \otimes \begin{pmatrix} \alpha^* & \beta^* \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} \alpha\alpha^* & \alpha\beta^* \\ \beta\alpha^* & \beta\beta^* \end{pmatrix}$
と計算できます。
パウリ行列との関係を導出する
具体的な係数を求める
このように、スピノルの自己外積からパウリ行列の線形結合を明示的に導出することができます。量子力学におけるスピノルの物理的解釈を考える上で、この関係は重要です。
Claude 3 Opus
スピノルの自己外積からパウリ行列の線形結合を求める方法を説明します。
スピノル $\psi$
を2成分の複素数ベクトルとして表現します。
\psi = \begin{pmatrix} \psi_1 \\ \psi_2 \end{pmatrix}
スピノルの自己外積 $\psi \otimes \psi^\dagger$
を計算すると、以下の行列が得られます。
\psi \otimes \psi^\dagger = \begin{pmatrix} \psi_1 \psi_1^* & \psi_1 \psi_2^* \\ \psi_2 \psi_1^* & \psi_2 \psi_2^* \end{pmatrix}
ここで、$\psi_i^*$
はスピノルの第 $i$
成分の複素共役を表します。
次に、パウリ行列 $\sigma_i$
を導入します。
\sigma_1 = \begin{pmatrix} 0 & 1 \\ 1 & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_2 = \begin{pmatrix} 0 & -i \\ i & 0 \end{pmatrix}, \quad \sigma_3 = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & -1 \end{pmatrix}
また、単位行列 $I$
を定義します。
I = \begin{pmatrix} 1 & 0 \\ 0 & 1 \end{pmatrix}
スピノルの自己外積 $\psi \otimes \psi^\dagger$
は、パウリ行列と単位行列の線形結合として表すことができます。
\psi \otimes \psi^\dagger = \frac{1}{2} \left( |\psi_1|^2 + |\psi_2|^2 \right) I + \frac{1}{2} \sum_{i=1}^3 \langle \sigma_i \rangle \sigma_i
ここで、$\langle \sigma_i \rangle$
は以下のように定義されます。
\langle \sigma_1 \rangle = \psi_1^* \psi_2 + \psi_2^* \psi_1, \quad \langle \sigma_2 \rangle = -i(\psi_1^* \psi_2 - \psi_2^* \psi_1), \quad \langle \sigma_3 \rangle = |\psi_1|^2 - |\psi_2|^2
したがって、スピノルの自己外積からパウリ行列の線形結合を求めることができました。この関係は、量子力学におけるスピン状態の記述や計算に広く用いられています。