代数系への応用に重点を置いて行列を初歩から解説するシリーズです。
※ シリーズは未完です。記事は随時追加する予定です。
目次
1. 実二次正方行列の初歩
サイズが 2×2 で成分が実数の行列を実二次正方行列と呼びます。初歩的な事項を説明します。
章 | タイトル | 概要 |
---|---|---|
1.1 | 一次変数変換と行列の積 | 一次変数変換から計算規則を抽出して行列の積を定義します。 |
1.2 | 単位行列と逆行列 | 恒等変換から単位行列、逆変換から逆行列を定義します。 |
1.3 | 掃き出し法と逆行列 | 掃き出し法によって逆行列を求める過程を、連立方程式と対比して説明します。 |
1.4 | 行列の積の性質 | 連立方程式と対比して行列の積の性質を調べます。 |
1.5 | 行列の演算 | 連立方程式と対比して行列の演算を定義します。 |
1.6 | ケイリー・ハミルトンの定理 | ケイリー・ハミルトンの定理とその応用で冪乗の計算を見ます。 |
1.7 | 零行列と冪零行列 | ケイリー・ハミルトンの定理を使って、2乗で成分がすべてゼロになる行列を調べます。 |
1.8 | 零因子ペアの生成 | 行列に掛けて零行列となるようなペアの行列を生成します。 |
2. 実二次正方行列と代数系
実二次正方行列で表現される三種類の二元数(複素数・分解型複素数・二重数)と、それらを包含する分解型四元数を通して行列の性質を探ります。
章 | タイトル | 概要 |
---|---|---|
2.1 | 冪零行列と二重数 | 冪零行列から微分に応用できる二重数を構成します。 |
2.2 | 三種類の二元数 | 三種類の二元数(二重数、複素数、分解型複素数)を行列で表現します。 |
2.3 | 分解型四元数と同型対応 | 複素数と分解型複素数から分解型四元数を生成して、実二次正方行列との同型対応を見ます。 |
2.4 | 分解型四元数と幾何代数 | 分解型四元数でベクトルを作って内積と外積を計算します。 |
2.5 | 行列表現と外積と行列式 | 逆行列から行列式を抽出して、行列表現や外積で解釈します。 |
2.6 | 分解型複素数と固有値 | 分解型複素数の直和分解から固有値を導入します。 |
(続く)
3. 複素二次正方行列
複素二次正方行列で表現される双四元数と、その部分代数として四元数を導入します。
(予定)
4. 三次以上への拡張
行列のサイズを三次以上に拡張して、表現される代数系として一般化クリフォード代数を導入します。
(予定)